自己資本対固定資産比率の説明と改善


自己資本対固定資産比率とは

経営事項審査のY評点指標の1つである自己資本対固定資産比率について説明します。

計算式

自己資本対固定資産比率は以下のように計算します。

自己資本/固定資産×100

自己資本(純資産)と固定資産の大きさを比較しています。この値が100%を超えていれば自己資本の方が大きく設備投資等を借入金に頼らず自己資金だけで行っていることになります。100%に満たなければ固定資産の方が大きく、設備投資等に借入金などの負債が利用されていることになります。

点数

自己資本対固定資産比率は上限を350.0%、下限を-76.5%とします。マイナスの値があるのは自己資本(純資産)がマイナスの場合、すなわち債務超過の状態があるからです。
自己資本対固定資産比率の値をもとに経営状況点数(A)を以下のように計算します。

経営状況点数(A) =-0.4650×(X1)-0.0508×(X2)+0.0264×(X3)+0.0277×(X4)+0.0011×(X5)+0.0089×(X6)+0.0818×(X7) +0.0172×(X8)+0.1906 (小数点第3位を四捨五入)

上記のX5が自己資本対固定資産比率ということになります。1%改善すれば0.0011だけ経営状況点数(A)が改善します。

そこからさらに下記の計算によってY評点を計算します。

経営状況の評点(Y) = 167.3×A +583 (小数点第1位を四捨五)

さきほどの0.0011と167.3を掛けますと0.18403となります。1点未満ですので、この指標の値はY評点に与える影響が小さいといえます。

自己資本対固定資産比率の改善

Y評点での影響はそう大きくない自己資本対固定資産比率ですが、改善はどのように取り組めばいいでしょうか。

自己資本(純資産)の増加

自己資本の増加が効果的です。自己資本のほとんどは資本金と利益剰余金で占められます。すなわち、資本金を増やす増資と利益を出すことが大切です。ただし利益を出しても株主配当等で社外に排出してしまっては利益剰余金が増えませんので内部留保に努めることが重要です。

固定資産の圧縮

この比率の分母は固定資産ですから、固定資産を減らせばこの値は小さくなります。具体的には以下の2つの方策が有効です。

  • 固定資産で時価が簿価より低い資産があれば、評価損として損失計上し固定資産からは削除します。
  • 固定資産で実際に使われていないものがあれば売却や廃棄を検討します。売却益、売却損或いは廃棄損として計上し固定資産からは削除します。

上記の4つのうち、損失を計上する場合は当期純利益が悪化します。計上するかどうかは慎重に判断してください。