労災保険はすべての現場で加入手続きが必要なのでしょうか?


質問

労災保険はすべての現場で加入手続きが必要なのでしょうか?

回答

建設業は現場ごとに労災保険の加入手続きが必要ですが、小さな工事などを多数手掛ける場合、その都度手続きをしていては面倒です。そのため、以下のような取り決めがあります。

単独有期事業

請負金額1億8000万円以上かつ概算保険料160万円以上の工事の場合は、現場ごとに労災保険に加入することになります。元請業者が加入し、すべての下請業者も含めて労災を補償します。

一括有期事業

複数の小さな工事をひとつの工事として全てをまとめてしまうことができる労災保険の制度です。

一括有期事業の対象は以下の③つの要件を満たす場合です。

  1. 元請工事により、有期事業の一括扱いが出来る区域で実施した工事
    ※大阪であれば大阪府、三重県滋賀県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県岡山県徳島県香川県 (赤のエリアは一部のみ)
  2. ひとつの工事の請負金額が1億8000万円未満で概算労災保険料160万円未満の工事
  3. 昨年度4月1日から3月31日までに終了した元請工事を申告すること

 

現場で大工工事を依頼していた一人親方がケガをした。労災となるのか?


質問

現場で大工工事を依頼していた一人親方がケガをした。労災となるのでしょうか?

回答

建設業では他の業種と違って現場ごとに労災保険に加入する義務があります。加入手続きは元請企業が行い、保険適用の範囲は下請企業にも及びます。ただし、下請企業の中で「雇用されている」ものしか対象にならず、事業主、会社の社長や役員は対象になりません。

そのため、質問にある一人親方のケガは元請が加入する現場の労災保険は適用されません。

それでも一人親方が現場で作業する際にケガをすることはありますので、その方自身が労災保険特別加入制度に加入して労災を補償することになります。

労災保険特別加入制度の加入条件は以下の通りです。

  1. 会社の社長や役員の場合
    1. その会社で労災保険が成立していること
    2. 労働保険の処理を労働保険事務組合に委託することで、事務組合を通じて申請を行います。
  2. 一人親方の場合
    1. 会社の社長や役員の場合のAにあたる労災保険は労働者がいないので加入できません。
    2. 一人親方は、その人が加入する団体が適用事業として承認されている場合、その団体を事業主とみなし特別加入ができます。