工事経歴書に記載する配置技術者は、技術職員名簿に記載されている者に限られますか?


質問

工事経歴書に記載する配置技術者は、技術職員名簿に記載されている者に限られるのでしょうか?

回答

工事経歴書に記載する配置技術者は、技術職員名簿に記載されている者に限られません。

例えば工事を実施したときには在職していた人が審査基準日には退職していたというケースが考えられます。そのとき工事経歴書には退職した人の名前が入りますが、技術職員名簿には審査基準日に在職していない人は記載できません。

経営事項審査を始めて申請する場合、工事経歴書に併せて提出する契約書等も2年又は3年分必要か?


質問

経営事項審査を始めて申請する場合、工事経歴書に併せて提出する契約書等も2年又は3年分必要でしょうか?

回答

審査対象事業年度の分だけで構いません。

工事経歴書に記載の上位5件分の契約書等の写しを添付してください。
※ただし、決算期変更等で直前の決算期間が12か月に満たない場合は、その前の決算期分も必要です。 

「契約書等」とは契約書、注文書、請書などの具体的な工事の内容及び工事の期間のわかる書類のことです。

※確認書類として請書等、発注者の記名・押印がない書類を提出する場合は、併せて下記1~3いずれかの書類の提出が必要です。(公共工事のみ)

  1. 市町村が工事代金支払いに際して発行している支払通知書・振込通知書
  2. 市町村が工事完成検査後に発行している完成検査通知書
  3. 預金通帳の写しや公的機関が発行した支払い通知書

※1~3の書類については、工事名・請負金額が確認できるものに限ります。市町村によって書類の名称が異なる場合や、発行していない市町村もありますので、ご注意ください。

業種追加した場合の経営事項審査申請について前期の工事経歴書は作成し直して提出するのか?


質問

業種追加で許可を得た工事業種について昨年は「その他工事」として計上していました。今年度追加した業種でも経営事項審査を受審する場合の工事経歴書はどのように作成すればよいでしょうか?

回答

業種追加した工種について前期以前の「その他工事」から抜き出して新たに工事経歴書を作成する必要があります。激変緩和措置にて2年平均であれば前期分、3年平均であれば前々期分も作成してください。

経営事項審査を昨年だけ抜かして受審するのですが注意すべき点はなんでしょうか?


質問

経営事項審査を昨年だけ抜かして受審するのですが注意すべき点はなんでしょうか?

回答

工事の実績を示す工事経歴書及びその証拠書類(上位5件分の契約書や請求書等)の確認が直近決算期(審査を受ける審査基準日分)のみでなく、抜かした年度の分も必要になってきます。

激変緩和措置を2年平均で受審する場合には昨年度分が必要ですし、3年平均で受審する場合には一昨年の分も必要になってきます。(質問では昨年だけ抜かしているとありますので、一昨年の分は申請されているのでしたら不要となります)

経営事項審査を受ける場合、許可業種すべてを受審する必要があるのか?


質問

経営事項審査を受ける場合、許可業種すべてを受審する必要があるのでしょうか?

回答

入札に参加したい工種だけ受審すれば大丈夫です。

例えば、建築一式と内装仕上の2つの建設業許可を取っており、入札では「建築一式」のみで参加する場合には内装仕上の経審は不要となります。だから建築一式のみ経営事項審査を受審すれば大丈夫です。

また、完成工事高の振替算入の仕組みがありますので、内装仕上の工事に関する完成工事高を建築一式に含めることができます。

完成工事高の振替算入の説明
査対象建設業が土木工事業又は建築工事業(以下「一式工事業」という。)である場合は、許可を受けている建設業のうち一式工事業以外の専門工事(審査対象を除く。)に係る建設工事の年間平均完成工事高を、その内容に応じて当該一式工事業のいずれかの年間平均完成工事高に含めることができます。

※振替算入した場合には、内装仕上の経営事項審査は受審することができません。

下請工事でも工事経歴書に記載して完成工事高に計上できるか?


質問

下請工事でも工事経歴書に記載して完成工事高に計上できるのでしょうか?

回答

下請工事でも構いません。1次下請け、孫請けなど段階も問いません。工事経歴書に記載して完成工事高として計上してください。

ただし、人工出し、応援などは含めることができません。何故ならそれは請負契約ではないからです。請負とは完成するまで責任を負うという契約のことです。

請負契約であれば元請け、下請け問わず計上可能で、請負契約でなければ計上できないと理解してください。

注文書の無い工事は経審の完成工事高として認められないのでしょうか?


質問

注文書の無い工事は経審の完成工事高として認められないのでしょうか?

回答

基本的には注文書の取かわしが必要ですが、必ずしも注文書がなくても完成工事高の実績として認められます。

工種ごとに工事経歴書の上位5件について以下の証拠書類を提出する必要があります。
※下記は大阪府の場合
審査対象事業年度分の業種ごとの工事経歴書記載の上位5件分の建設工事に係る契約書、注文書、請書などの具体的な工事の内容及び工事の期間のわかる書類の写しを提出してください。これらの書類によっても建設工事の具体的な内容や期間が不明である場合には、内訳書、設計書、図面などの書類の写しも併せて提出してください(なお、後日、提出を求めることもあります。)。
ちなみに「契約書、注文書、請書など」の「など」には請求書も含まれます。

整理しますと、

工種ごとの上位5件:契約書、注文書、請書、(または請求書)などが必要
それ以外の工事:証拠書類の提示は不要

となります。

土木一式と「とび・土工」の違いは?


質問

土木一式と「とび・土工」の違いは何でしょうか?

回答

土木一式は「総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む)」とあります。

とび・土工は工事の内容として以下の5つがあげられます。

  1. 足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立て
    【具体例】とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物の揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロック据付け工事
  2. くい打ち、くい抜き及び場所打ちぐいを行う工事
    【具体例】くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事
  3. 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事
    【具体例】土工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事
  4. コンクリートにより工作物を築造する工事
    【具体例】コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事
  5. その他基礎的ないしは準備的工事
    【具体例】地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、法面保護工事、道路付属物設置工事、屋外広告物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事、潜水工事

例えば、法面に対してコンクリート打設と地すべり防止を行うとします。

現地調査を行い、工事方法を検討し、全体の工期や予算を立案し、下請企業に工事内容を伝え、工事全体が円滑に実施されるよう調整するのが「土木一式」の役割です。

そうした調整のもとコンクリート打設や地すべり防止工事を行うのが「とび・土工」の役割です。

注意すべきは「土木一式」の許可を持っているからといって、コンクリート打設や地すべり防止工事をやってもいいのかという観点です。

500万円未満の工事では許可は不要です。しかし上記のコンクリート打設工事の金額が500万円を超えた場合には「土木一式」の許可だけでは行うことができません。「とび・土工」の許可が必要になります。

下請工事を土木一式や建築一式に算入するには?


質問

下請工事を土木一式や建築一式に算入するにはどうしたらいいか?

回答

土木一式工事は「総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む。)」となっており、建築一式工事は「総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事」です。

「総合的な企画、指導、調整」という部分から、これらを行うのは元請けの仕事だから下請工事で土木一式や建築一式に算入されることはほとんどありません。また「土木工作物を建設する工事」、「建築物を建設する工事」とありますので、元請だからといって規模の小さい工事や大きくても部分的な専門工事であった場合も同じです。

そのため、土木一式だと思っていても上記のようなことで「とび・土工」としてしか参入できなかったり、建築一式だと思っていても「内装工事」等となる場合もあります。

それでも経営事項審査において一式工事に完工高を計上したい場合には専門工事から一式工事への振替を行います。

大阪府では以下のように決められています。

  • 審査対象建設業が土木工事業又は建築工事業(以下「一式工事業」という。)である場合は、許可を受けている建設業のうち一式工事業以外の専門工事(審査対象を除く。)に係る建設工事の年間平均完成工事高を、その内容に応じて当該一式工事業のいずれかの年間平均完成工事高に含めることができます。
  • この場合、専門工事の完成工事高については、審査対象年だけでなく直前2年又は3年分を土木一式又は建築一式のいずれか一方に全額算入する必要があります。
  • 例えば、とび・土工・コンクリート工事を一式工事業へ算入する場合、建築一式であれば少なくとも1件以上の建築系の工事が、土木一式であれば少なくとも1件以上の土木系の工事が必要です(とび・土工・コンクリート工事の完成工事高を分割して、土木一式及び建築一式それぞれに算入することはできません。)。

※上記のようにとび・土工の工事を土木一式や建築一式に振り替える場合には、とび・土工自体の経営事項審査が受けられなくなりますので注意してください。

社長宅の工事は工事経歴書に掲載可能か?


質問

社長宅の増改築を企業として受注し工事を施工しました。その工事は工事経歴書に掲載可能でしょうか。

回答

工事契約として有効であり、すでに完了しているのであれば掲載可能です。

工事契約として有効かどうかについては次のように確認してください。

契約ですが、社長個人と企業の契約は利益相反取引となります。
※社長としては安く工事してもらった方がよいが、その行為が企業の利益を圧迫するからです。
ですからそうした取引を行う場合には、取締役会の承認が必要です。取締役会の承認があれば株主総会の同意は不要です。また中小企業でありがちな会社形態で社長が100%株主の場合なども不要です。

ただ、その手続きを取っていないからといって契約が無効ということではありません。有効な契約として進めて下さい。
※ただ利益相反取引(不当に安い金額で工事をしてもらった場合など)に該当する場合は、社長自身がその企業に対して損害賠償責任を負う事になります。