専門工事への他の専門工事の算入や分割分類による他の工事業への算入は年度ごとに異なる振り替えが可能か?


質問

専門工事への他の専門工事の算入や分割分類による他の工事業への算入は年度ごとに異なる振り替えが可能か?

回答

可能です。審査対象年度は積み上げるが、前審査対象年度は積み上げないなどの選択が可能で、さらに審査対象年度の算入先の専門工事と、前審査対象年度の算入先の専門工事が異なるように振り替えることもできます。

塗装工事で足場の組み立ても行ったが、「塗装工事」と「とび・土工・コンクリート工事」のどちらに算入するのか?


質問

塗装工事で足場の組み立ても行ったが、完成工事高は「塗装工事」と「とび・土工・コンクリート工事」のどちらに算入するのか?

回答

塗装工事に算入します。足場の組立て自体は、とび・土工・コンクリート工事に該当しますが、塗装工事に附帯する工事と判断されるため、とび・土工・コンクリート工事に計上することはできません。

附帯工事とは主な建設工事を施工するために生じた他の工事のことです。例えば、屋根工事の施工に伴う塗装工事、建具工事の施工に伴う左官工事などが該当します。

経営事項審査で前年まで専門工事の完工高を一式工事に振り替えており、今年は振り替えを行わない場合の手続きはどうなりますでしょうか?


質問

経営事項審査で前年まで専門工事の完工高を一式工事に振り替えており、今年は振り替えを行わない場合の手続きはどうなりますでしょうか?昨年は、管工事を土木一式に振り替えていました。今年は、管工事も受審します。この場合、前審査対象事業年度の管工事と土木一式の完成工事高・元請完成工事高はどのように考えればいいですか?

回答

専門工事を一式工事に振り替える場合は、審査対象事業年度、前年度(または前々年度も)の全ての完成工事高・元請完成工事高を振り替える必要があります。逆に振り替えない場合は、いずれの年度も振り替えることはできません。

昨年申請した際に、当該年度の管工事の完成工事高・元請完成工事高を土木一式に合算したとしますが、今年申請する際には昨年分の完成工事高・元請完成工事高もそれぞれ算入が行われていない状態で申請書を作成して受審することになります。

新しく設立された法人さんへ入札参加までの流れを説明してまいりました(^^)


こんにちは!行政書士事務所安田コンサルティングの安田です。

今日は先日お客様から受けた相談について記載いたします。

造園業を営まれているのですがこの度、新会社を設立し入札にも参加していきたいとのこと。BtoCで個人宅や店舗を中心に展開する企業とは別に、BtoBで入札案件も施工する会社を別に設けたということです。

訪問し、経営事項審査と入札参加資格申請について説明しました。法人設立後の入札参加資格申請にはいくつか注意事項があります。

  1. 審査基準日
    一度も決算を迎えていない場合は法人設立日が審査基準日となります。当然売上高がゼロなのですべての工種で完成工事高ゼロで申請することになります。
  2. 1期目の決算日
    最初の決算を終えてから経審の申請をする場合には、その決算日が審査基準日となります。工事の実績に応じて完成工事高を計上できます。

経審は上記、1、2のどちらでも受けられますが、2の場合は1期が終わって決算が確定するまで待たなければなりません。

「すぐに入札したいのであれば1のパターンで・・・」

と思いがちですが、1の場合で進める場合の注意事項は入札に参加したい自治体ごとにチェックすべき項目があります。次の通りです。

  1. 入札参加資格申請で随時募集を行っているか?
    自治体によっては期中でも入札参加資格申請ができる場合と、そうではなく定期申請しか受け付けていない場合があります。経審を受けても入札参加資格申請ができなければ意味がないので自治体のホームページなどで確認します。
  2. 完工高ゼロでも入札に参加できるか?
    自治体によってはその工種で完工高を計上していることを入札参加できる条件にしている場合があります。法人設立日で経審を受けた場合完成工事高がゼロなので入札に参加できないことになります。
  3. 待機期間
    自治体によっては入札参加登録をしてから一定の期間(例えば2年間)入札に参加できない場合があります。この期間の考え方が「入札参加登録日から」であれば早めに入札参加申請をするべきです。しかし「経審にある営業年数で計算」の場合は、その期間中経営事項審査を受けたり入札参加資格申請をしても意味がないことになります。

このように「入札に参加したい!」といっても進め方は検討が必要です。今回訪問しました企業さんでは第1期を終えてから申請しようという方向で決まりました。

入札参加でご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください!

下請工事でも工事経歴書に記載して完成工事高に計上できるか?


質問

下請工事でも工事経歴書に記載して完成工事高に計上できるのでしょうか?

回答

下請工事でも構いません。1次下請け、孫請けなど段階も問いません。工事経歴書に記載して完成工事高として計上してください。

ただし、人工出し、応援などは含めることができません。何故ならそれは請負契約ではないからです。請負とは完成するまで責任を負うという契約のことです。

請負契約であれば元請け、下請け問わず計上可能で、請負契約でなければ計上できないと理解してください。

経審の「経理処理の適正の確認」で確認すべき事項は何でしょうか?


質問

経審の「経理処理の適正の確認」で確認すべき事項は何でしょうか?

回答

大阪府では「経理処理の適正の確認」をした旨の書類に加えて、別添書類として確認事項が記載されています。

項 目 内 容
全 体 前期と比較し概ね20%以上増減している科目についての内容を検証する。特に次の科目については、詳細に検証し不適切なものが含まれていないことを確認した。
受取手形、完成工事未収入金等の営業債権
未成工事支出金等の棚卸資産
貸付金等の金銭債権
借入金等の金銭債務
完成工事高、兼業事業売上高
完成工事原価、兼業事業売上原価
支払利息等の金融費用
有価証券  有価証券がある場合、売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式、その他有価証券に区分して評価している。
 売買目的有価証券がある場合、時価を貸借対照表価額とし、評価差額は営業外損益としている。
 市場価格のあるその他有価証券を多額に保有している場合、時価を貸借対照表価額とし、評価差額は洗替方式に基づき、全部純資産直入法又は部分純資産直入法により処理している。
 時価が取得価額より著しく下落し、かつ、回復の見込みがない市場価格のある有価証券(売買目的有価証券を除く。)を保有する場合、これを時価で評価し、評価差額は特別損失に計上している。
 その発行会社の財政状態が著しく悪化した市場価格のない株式を保有する場合、これについて相当の減額をし、評価差額は当期の損失として処理している。
棚卸資産  原価法を採用している棚卸資産で、時価が取得原価より著しく低く、かつ、将来回復の見込みがないものがある場合、これを時価で評価している。
未成工事支出金  発注者に生じた特別の事由により施工を中断している工事で代金回収が見込めないものがある場合、この工事に係る原価を損失として計上し、未成工事支出金から控除している。
 施工に着手したものの、契約上の重要な問題等が発生したため代金回収が見込めない工事がある場合、この工事に係る原価を損失として計上し、未成工事支出金から控除している。
経過勘定等  前払費用と前払金、前受収益と前受金、未払費用と未払金、未収収益と未収金はそれぞれ区別し、適正に処理している。
 立替金、仮払金、仮受金等の項目のうち、金額の重要なもの又は当期の費用又は収益とすべきものがある場合、適正に処理している。
固定資産  減価償却は経営状況により任意に行うことなく、継続して規則的な償却を行っている。
 適用した耐用年数等が著しく不合理となった固定資産がある場合、耐用年数又は残存価額を修正し、これに基づいて過年度の減価償却累計額を修正し、修正額を特別損失に計上している。
 予測することができない減損が生じた固定資産がある場合、相当の減額をしている。
 使用状況に大幅な変更があった固定資産がある場合、相当の減額の可能性について検討している。
 研究開発に該当するソフトウェア制作費がある場合、研究開発費として費用処理している。
 研究開発に該当しない社内利用のソフトウェア制作費がある場合、無形固定資産に計上している。
 遊休中の固定資産及び投資目的で保有している固定資産で、時価が50%以上下落しているものがある場合、これを時価で評価している。
 時価のあるゴルフ会員権につき、時価が50%以上下落しているものがある場合これを時価で評価している。
 投資目的で保有している固定資産がある場合、これを有形固定資産から控除し、投資その他の資産に計上している。
繰延資産  資産として計上した繰延資産がある場合、当期の償却を適正に行っている。
 税法固有の繰延資産がある場合、投資その他の資産の部に長期前払費用等として計上し、支出の効果の及ぶ期間で償却を行っている。
金銭債務  金銭債務は網羅的に計上し、債務額を付している。
 営業上の債務のうち正常営業循環から外れたものがある場合、これを適正な科目で表示している。
 借入金その他営業上の債務以外の債務でその支払期限が1年以内に到来しないものがある場合、これを固定負債の部に表示している。
未成工事受入金  引渡前の工事に係る前受金を受領している場合、未成工事受入金として処理し、完成工事高を計上していない。ただし、工事進行基準による完成工事高の計上により減額処理されたものを除く。
引当金  将来発生する可能性の高い費用又は損失が特定され、発生原因が当期以前にあり、かつ、設定金額を合理的に見積ることができるものがある場合、これを引当金として計上している。
役員賞与を支給する場合、発生した事業年度の費用として処理している。
損失が見込まれる工事がある場合、その損失見込額につき工事損失引当金を計上している。
引渡を完了した工事につき瑕疵補償契約を締結している場合、完成工事補償引当金を計上している。
退職給付債務 確定給付型退職給付制度(退職一時金制度、厚生年金基金、適格退職年金及び確定給付企業年金)を採用している場合、退職給付引当金を計上している。
退職給付引当金 中小企業退職金共済制度、特定退職金共済制度及び確定拠出型年金制度を採用している場合、毎期の掛金を費用処理している。
その他の引当金 将来発生する可能性の高い費用又は損失が特定され、発生原因が当期以前にあり、かつ、設定金額を合理的に見積ることができるものがある場合、これを引当金として計上している。
役員賞与を支給する場合、発生した事業年度の費用として処理している。
損失が見込まれる工事がある場合、その損失見込額につき工事損失引当金を計上している。
引渡を完了した工事につき瑕疵補償契約を締結している場合、完成工事補償引当金を計上している。
法人税等 法人税、住民税及び事業税は、発生基準により損益計算書に計上している。
法人税等の未払額がある場合、これを流動負債に計上している。
期中において中間納付した法人税等がある場合、これを資産から控除し、損益計算書に表示している。
消費税 決算日における未払消費税等(未収消費税等)がある場合、未払金(未収入金)又は未払消費税等(未収消費税等)として表示している。
税効果会計 繰延税金資産を計上している場合、厳格かつ慎重に回収可能性を検討している。
繰延税金資産及び繰延税金負債を計上している場合は、その主な内訳等を注記している。
過去3年以上連続して欠損金が計上されている場合、繰延税金資産を計上していない。
純資産 純資産の部は株主資本と株主資本以外に区分し、株主資本は、資本金、資本剰余金、利益剰余金に区分し、また、株主資本以外の各項目は、評価・換算差額等及び新株予約権に区分している。
収益・費用の計上 収益及び費用については、一会計期問に属するすべての収益とこれに対応するすべての費用を計上している。
(全般) 原則として、収益については実現主義により、費用については発生主義により認識している。
工事収益  適正な工事収益計上基準(工事完成基準、工事進行基準、部分完成基準)に従っており、工事収益を恣意的に計上していない。
工事原価  引渡の日として合理的であると認められる日(作業を結了した日、相手方の受入場所へ搬入した日、相手方が検収を完了した日、相手方において使用収益ができることとなった日等)を設定し、その時点において継続的に工事収益を計上している。
 建設業に係る収益・費用と建設業以外の兼業事業の収益・費用を区分して計上している。ただし、兼業事業売上高が軽微な場合を除く。
 工事原価の範囲・内容を明確に規定し、一般管理費や営業外費用と峻別のうえ適正に処理している。
工事進行基準  工事進行基準を適用する工事の範囲(工期、請負金額等)を定め、これに該当する工事については、工事進行基準により継続的に工事収益を計上している。
 工事進行基準を適用する工事の範囲(工期、請負金額等)を注記している。
 実行予算等に基づく、適正な見積り工事原価を算定している。
 工事原価計算の手続きを経た発生工事原価を把握し、これに基づき合理的な工事進捗率を算定している。
 工事収益に見合う金銭債務「未成工事受入金」を減額し、これと計上した工事収益との減額がある場合、「完成工事未収入金」を計上している。
受取利息配当金  協同組合から支払いを受ける事業分量配当金がある場合、これを受取利息配当金として計上していない。
支払利息  有利子負債が計上されている場合、支払利息を計上している。
JV  共同施工方式のJVに係る資産・負債・収益・費用につき、自社の出資割合に応じた金額のみを計上し、JV全体の資産・負債・収益・費用等、他の割合による金額を計上していない。
 分担施工方式のJVに係る収益につき、契約金額等の自社の施工割合に応じた金額を計上し、JV全体の施工金額等、他の金額を計上していない。
 JVを代表して自社が実際に支払った金額と協定原価とが異なることに起因する利益は、当期の収益または未成工事支出金のマイナスとして処理している。
個別注記表 重要な会計方針に係る事項について注記している。
資産の評価基準及び評価方法
固定資産の減価償却の方法
引当金の計上基準

下請工事を土木一式や建築一式に算入するには?


質問

下請工事を土木一式や建築一式に算入するにはどうしたらいいか?

回答

土木一式工事は「総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む。)」となっており、建築一式工事は「総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事」です。

「総合的な企画、指導、調整」という部分から、これらを行うのは元請けの仕事だから下請工事で土木一式や建築一式に算入されることはほとんどありません。また「土木工作物を建設する工事」、「建築物を建設する工事」とありますので、元請だからといって規模の小さい工事や大きくても部分的な専門工事であった場合も同じです。

そのため、土木一式だと思っていても上記のようなことで「とび・土工」としてしか参入できなかったり、建築一式だと思っていても「内装工事」等となる場合もあります。

それでも経営事項審査において一式工事に完工高を計上したい場合には専門工事から一式工事への振替を行います。

大阪府では以下のように決められています。

  • 審査対象建設業が土木工事業又は建築工事業(以下「一式工事業」という。)である場合は、許可を受けている建設業のうち一式工事業以外の専門工事(審査対象を除く。)に係る建設工事の年間平均完成工事高を、その内容に応じて当該一式工事業のいずれかの年間平均完成工事高に含めることができます。
  • この場合、専門工事の完成工事高については、審査対象年だけでなく直前2年又は3年分を土木一式又は建築一式のいずれか一方に全額算入する必要があります。
  • 例えば、とび・土工・コンクリート工事を一式工事業へ算入する場合、建築一式であれば少なくとも1件以上の建築系の工事が、土木一式であれば少なくとも1件以上の土木系の工事が必要です(とび・土工・コンクリート工事の完成工事高を分割して、土木一式及び建築一式それぞれに算入することはできません。)。

※上記のようにとび・土工の工事を土木一式や建築一式に振り替える場合には、とび・土工自体の経営事項審査が受けられなくなりますので注意してください。

完工高と元請完工高の違いはなんでしょうか?


質問

完工高と元請完工高の違いはなんでしょうか?

回答

まず完工高ですが、建設業では売上高のことを完工高(正式には完成工事高)と呼びます。完成工事高は元請、下請関係なく、工事の売上の総合計です。
元請完成工事高は完成工事高のうち下請を除いたものです。
※元請:発注主(施主)から直接契約したもの。
※下請:元請となった企業あるいは他の下請企業から契約したもの。

経営事項審査においては元請としてのマネジメント能力を評価するために元請完成工事高を記載するようになっています。元請完成工事高は技術力(Z評点)に影響します。

 

決算期を変更した場合、完工高の平均値はどう計算するか?


質問

決算期を変更した場合、完工高の平均値の計算はどうしたらいいでしょうか。

回答

決算期を変更した場合、最後の期は1年に満たなくなります。仮に最後の期が10カ月だったとしたら、10カ月分を12ヶ月分に換算(すなわち、10で割ったあと12で掛ける)して計算します。

以下では2017年度が10カ月となった場合の説明です。順次年度を読み替えてください。

直前二年の場合

完工高の合計:2016年度の完工高+2017年度の完工高×12/10
※これを2年平均するために2で割ります。

直前三年の場合

完工高の合計:2015年度の完工高+2016年度の完工高+2017年度の完工高×12/10
※これを3年平均するために2で割ります。

いわゆる「応援」や「人工出し」は工事経歴書や完成工事高に含めて構わないか?


質問

いわゆる「応援」や「人工出し」は工事経歴書や完成工事高に含めて構わないか?

回答

職人さん、技術者を1日当たりの単価を決めて現場へ派遣する「応援」や「人工出し」と呼ばれるものは残念ながら工事経歴書に書けませんし、完成工事高としても計上できません。いわゆる「請負契約」に限り、工事として認められ工事経歴書への記載、完成工事高への計上が可能となります。

これは経営事項審査だけでなく、建設業許可の取得について必要とされる経営管理責任者の経営経験の証明や、専任技術者の実務経験についても同じことがいえます。そのため、「応援」でいかに経験を積んでも経営管理責任者や専任技術者の実務経験には計上できませんのでご注意ください。