役員の給与(報酬)を最低賃金より低い金額に下げようとしているが、建設業許可や経営事項審査で問題は無いか?


質問

役員の給与(報酬)を最低賃金より低い金額に下げようとしているが、建設業許可や経営事項審査で問題は無いか?

回答

役員は雇用者で被雇用者ではないので最低賃金の規程は適用されず、基本的に最低賃金より低い金額(極端に言えばゼロ)でも構いません。ただし、建設業許可、経営事項審査について以下に記載していることを確認してください。

建設業許可について

建設業許可については経営管理責任者、専任技術者の常勤性の確認で以下の1又は2を確認することになっています。

  1. 健康保険被保険者証(申請時において有効なもの)+健康保険被保険者標準報酬決定通知書(直近年のもの)
    ※健康保険被保険者証が事業所名のない建設国保等の場合は、別途建設国保等の加入証明書も必要です。
  2. 住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用)+住民税特別徴収税額通知書(納税義務者用)

報酬を下げるということは健康保険にも加入していない場合が考えられます。その場合は2の住民税特別徴収税額通知書を提示することになります。報酬(給与)が低くても上記の1又は2を提示できれば大丈夫です。逆に提示できなければ常勤性の確認ができずに経営管理責任者、専任技術者として認められることが難しくなります。

※過去の実例として、常勤役員として無給(その人はだんなさんが会社員で本人はその扶養家族。父親が経営する建設会社の常勤役員だった)だったのですが、経営管理責任者、専任技術者として認められたケースがあります。

経営事項審査について

技術職員名簿に記載されている人の場合、審査基準日を基準として6か月を超える恒常的雇用関係及び常時雇用の確認が必要になります。

大阪府の場合、以下の書類で確認します。(2~4はいずれか一つ)

  1. 法人税確定申告書のうち「役員報酬手当等及び人件費の内訳」
    及び「決算報告書のうち一般管理費及び工事等原価報告書(報酬・給与・賃金額がわかるもの)
  2. 健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書(協会けんぽ以外の健康保険に加入している場合は、当該健康保険組合の標準報酬決定通知書)及び健康保険被保険者証(事業者名の記載があるもの)
  3. 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(本人交付分)
  4. 住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用及び納税義務者用(給与収入及び徴収額がわかるもの))
  5. 所得税源泉徴収簿等

さらに役員報酬額が一定の目安額(月額10万円)より低額の場合、該当者の直近の住民税課税証明書を確認します。

またW評点の「公認会計士等の数又は登録経理試験の合格者数」に含めた人の場合も同様です。

 

 

専任技術者だった2級土木施工管理技士の資格者が退職しました。許可の取り消しとなりますでしょうか?


質問

専任技術者だった2級土木施工管理技士の資格者が退職しました。許可の取り消しとなりますでしょうか?

回答

取り消しではなく、廃業届を出すことになります。ただ、その退職した人以外に専任技術者の要件を満たす人(資格保有者、10年経験者等)が別にいれば専任技術者の変更届を出すことで建設業許可を継続することができます。

該当者がいるかどうか、ご自身で判断することが難しい場合はお気軽にお問い合わせください。

管工事と水道施設工事の違いを教えて下さい


質問

管工事と水道施設工事の違いを教えて下さい

回答

管工事と水道施設工事はそれぞれ以下のように規定されています。

管工事:冷暖房、冷凍冷蔵、空気調和、給排水、衛生等のための設備を設置し、又は金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事
具体例:冷暖房設備工事、冷凍冷蔵設備工事、空気調和設備工事、給排水・給湯設備工事、厨房設備工事、衛生設備工事、浄化槽工事、水洗便所設備工事、ガス管配管工事、ダクト工事、管内更正工事

水道施設工事:上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事
具体例:取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事

水道施設工事は自治体が管理する上下水道との接続等を行う工事と考えてもらえばいいかと思います。

専任技術者として認められる資格も異なります。例えば水道法による給水装置工事主任技術者は管工事で認められ水道施設工事では認められません。

 

専任技術者は建設現場の配置技術者(主任技術者、監理技術者)になれないのでしょうか?


質問

専任技術者は建設現場の配置技術者(主任技術者、監理技術者)になれないのでしょうか?

回答

営業所における専任技術者は、「営業所に常勤して専らその職務に従事すること」が求められています。

ただし特例として、下記の要件を全て満たす場合は専任技術者でも、当該工事の専任を要しない主任技術者又は監理技術者となることができます。

  1. 当該営業所において請負契約が締結された建設工事であること。
  2. 工事現場と営業所が近接し、当該営業所との間で常時連絡をとりうる体制にあること。
  3. 所属建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にあること。
  4. 当該工事の専任を要しない監理技術者等であること。
    ※当該工事の専任を要しない監理技術者等とは、公共性のある工作物に関する重要な工事(工事の請負代金の額(税込み)が3,500万円(建築一式工事にあっては7,000万円)以上のもの。)以外に配置されるものをいいます。

いわゆる「応援」や「人工出し」は工事経歴書や完成工事高に含めて構わないか?


質問

いわゆる「応援」や「人工出し」は工事経歴書や完成工事高に含めて構わないか?

回答

職人さん、技術者を1日当たりの単価を決めて現場へ派遣する「応援」や「人工出し」と呼ばれるものは残念ながら工事経歴書に書けませんし、完成工事高としても計上できません。いわゆる「請負契約」に限り、工事として認められ工事経歴書への記載、完成工事高への計上が可能となります。

これは経営事項審査だけでなく、建設業許可の取得について必要とされる経営管理責任者の経営経験の証明や、専任技術者の実務経験についても同じことがいえます。そのため、「応援」でいかに経験を積んでも経営管理責任者や専任技術者の実務経験には計上できませんのでご注意ください。