経営事項審査申請書を受理された後の調査とはどのようなものでしょうか?


質問

経営事項審査申請書を受理された後の調査とはどのようなものでしょうか?

回答

書類審査で虚偽申請建設業法違反の疑いがあると認められた場合に別途確認書類や申請者から説明を求め、疑義を明らかにするためのものです。

  • 虚偽申請には、完成工事高の水増し、技術職員の水増し、粉飾決算などがあります
  • 建設業法違反には特定建設業の無許可営業、工事現場の配置技術者違反、一括下請禁止工事などがあります。

当該調査に応じない場合は、経営事項審査の結果通知書を発行してもらえません。また、次の決算期を迎えると申請の取下げの手続きが必要となります。

貸借対照表の繰越利益剰余金と別表5の繰越損益金


行政書士の安田です。こんにちは!

経営事項審査申請の書類作成をしているなかで「そんなこともあるんだねぇ」ということがありましたのでちょっと書きたいと思います。

経営事項審査の申請には必ず経営状況分析を行った結果を添付しなければなりません。その際に決算書の数値が使われるのですが、分析を依頼している企業から「貸借対照表の繰越利益剰余金と別表5の繰越損益金が一致していませんがどちらが正しい数字ですか?」と聞かれてしまいました。

別表5・・・だいたい経営事項審査で関係するのは別表16の減価償却などなのですが、別表5で初めてつまづきました。確認すると・・・

「確かに一致していない・・・」

ということで、ご依頼いただいました企業さんを経由して税理士さんに尋ねてみてもらいました。その回答は、

「別表5の方が間違いで貸借対照表の繰越利益剰余金が正しい数値です」というものでした。

やはり間違いだったんですね。その旨を分析企業に伝えることで今回は事なきを得ました。ただ申請の日が迫っていたので分析結果は郵送ではなくコンビニで受け取れるオプションサービスを選択。これで一安心です(^^)

自社に公認会計士、会計士補、税理士又は1級の登録経理試験合格者が在籍していれば経営事項審査で加点されるのでしょうか?


質問

自社に公認会計士、会計士補、税理士又は1級の登録経理試験合格者が在籍していれば経営事項審査で加点されるのでしょうか?

回答

常時雇用している公認会計士等の有資格者が、確認項目に沿って確認し、「経理処理の適正を確認した旨の書類」を作成し、提出した場合には加点対象となります。

書類の様式はこちらに掲載されています。
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/4100/00012410/keishin23keirisyori.pdf

監査の受審状況で加点された企業が、受審対象の計算書類や財務諸表などの内容に虚偽があった場合、行政処分を受けることになります。また、税務調査を受け修正申告等が発生した場合、計算書類及び財務諸表等の内容に虚偽があったと判断されるときがありますので、ご注意ください。

審査基準日では34歳。その翌日に35歳となった技術者は若年技術職員として認められますか?


質問

審査基準日では34歳。その翌日に35歳となった技術者は若年技術職員として認められますか?

回答

35歳未満の技術者は若年技術職員として認められますが、満年齢で判断します。「年齢計算ニ関スル法律」により、生年月日前日に満年齢になりますので、その方は審査基準日(誕生日の前日)に35歳になったことになります。

そのため、若年技術職員としては認められません。

法定外労災に加入していますが経営事項審査で加点される対象かどうかわかりません。どうしたらいいでしょうか?


質問

法定外労災に加入していますが経営事項審査で加点される対象かどうかわかりません。どうしたらいいでしょうか?

回答

法定外労災について加入していても約款などが難しく経営事項審査の加点対象になるのかどうか判別することができないときがあります。

まずは保険会社に連絡して「経営事項審査の加点対象か?」を尋ねてみることをお勧めします。保険会社は経営事項審査のことも知っており、加点対象になることを伝えながら加入を促している場合も少なくありません。

また加入内容を記載した証明書を発行してもらえるので、加入証明書を請求してもいいでしょう。この加入証明書は経営事項審査申請の際に法定外労災の加入の証拠書類としても使えます。

ただし、保健期間に必ず審査基準日が含まれていることを確認してください。

審査基準日時点では、住民税の特別徴収を未実施でも経営事項審査を申請した日までに切替していれば雇用関係・常時雇用の確認ができますか?


質問

審査基準日時点では、住民税の特別徴収を未実施でも経営事項審査を申請した日までに切替していれば雇用関係・常時雇用の確認ができますか?

回答

審査基準日以降に住民税の特別徴収に切り替えた場合、審査基準日以前6か月を超える恒常的雇用関係や常時雇用されていることが確認できません。そのため切替申請書では雇用関係・常時雇用と認められません。

その他の雇用関係・常時雇用確認資料(健康保険関係書類等)を提示してください。

技術職員の恒常的雇用関係・常時雇用について、どのように確認するのでしょうか?


質問

技術職員の恒常的雇用関係・常時雇用について、どのように確認するのでしょうか?

回答

各技術職員の審査基準日以前6か月を超える期間の健康保険・厚生年金保険の加入状況、雇用保険の加入状況又は住民税の特別徴収と給料の支払の状況などにより確認します。

審査基準日以前6カ月を超える」が条件ですので注意してください。

入札に参加する予定がなくても経営事項審査は受けておいた方がいいか?


質問

入札に参加する予定がなくても経営事項審査は受けておいた方がいいか?

回答

「市町村の指名業者」という肩書が欲しくて入札に参加する予定もないのに経営事項審査を受ける企業も確かに存在します。信用力が上がるという期待からです。

たしかに指名業者になるには経営事項審査と入札参加資格申請の両方が必要ですが、どちらも申請さえすれば指名業者になれるため、本当の意味での信用力は計れません。

ただし、個人の方向けに「公共工事にも参加している」という文句は少しは効果があるようです。なかには経審のデータが公開されていることを知っている施主さんもいるぐらいで、経審を受けていない企業さんで「おたくはどうして経審のデータが無いの?」と怪しまれたことがあるぐらいです。
※逆に経審データが公開されることを嫌がって、入札に積極的に参加しないのであれば経審もやめてしまおうという方もおられます。

指名業者の肩書で民間工事がたくさん受注できるということはありません。入札を考えていないのであれば経審も不要でしょう。

個人事業を廃業する前に許可の有効期限が切れ、その後に法人化した場合は、個人事業の営業年数や完成工事高等を承継することは可能か?


質問

個人事業を廃業する前に許可の有効期限が切れ、その後に法人化した場合は、個人事業の営業年数や完成工事高等を承継することは可能か?

回答

個人から法人への承継できる条件のうち、廃業以外の条件が確認でき、かつ個人がいつまで許可を持っていたかが確認できれば可能です。ただし、許可切れの期間は、営業年数には加算することはできません。

承継の条件は以下の通りです。

  1. 個人事業主の方の建設業を廃業すること(今回の質問では除外
  2. 事業主が50%以上を出資して設立した法人であること
  3. 個人事業主の事業年度と承継法人の事業年度が連続すること
  4. 事業主が法人の代表権を有する役員であること

引き継ぐことができる項目は以下の通りです。

  1. 完成工事高・元請完成工事高
  2. 平均利益額
  3. 営業年数
  4. 技術職員
    (審査基準日以前6か月を超える恒常的雇用関係(個人事業主の時期に雇用された期間を含む)がある場合に限る)

本店が移転し昨年までと今年とで経営事項審査を受審する都道府県が異なる場合はどうしたらいいでしょうか?


質問

本店が移転し昨年までと今年とで経営事項審査を受審する都道府県が異なる場合はどうしたらいいでしょうか?

回答

前年度の他都道府県での以下の書類を別途提出します。

  1. 建設業許可通知書
  2. 経営事項審査結果通知書
  3. 規則様式第25号の11 経営規模等評価申請書・経営規模等評価再審査申立書・総合評定値請求書
  4. 規則様式第25号の11別紙1 工事種類別完成工事高、工事種類別元請完成工事高
  5. 規則様式第25号の11別紙2 技術職員名簿
  6. 規則様式第25号の11別紙3 その他の審査項目(社会性等)
  7. 工事経歴書

もちろんこれらに加えて今年度の経営事項審査申請書一式も必要です。