経営管理責任者になるための要件が緩和されます


経営管理責任者になるための要件が緩和されました。大阪府の「許可申請の手引き」も昨日付で改訂されています。

大まかなところとしては以下の通りです。

1.補佐経験における「準ずる者」の見直し 経管要件の経験のうち、「経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって資金調達、技術者等配置、契約締結等の業務全般に従事した経験(補佐経験)」について、「準ずる地位」に「組合理事や支店長、営業所長、支配人に次ぐ職制上の地位にある者」を追加する。
2.他業種における執行役員経験の追加  経管要件の経験のうち、取締役会等から権限委譲を受けた執行役員等としての経験については、現在、許可を受けようとする業種に限られているが、他業種における経験も認める
3.3種類以上の合算評価の実施  経管要件の経験として認められる 4 種類については、現在、一部種類が
2 種類までの合算評価が可能とされているが、全ての種類に拡大するとともに、経験の種類の数の限定を設けず合算評価することを可能とする。
 4.他業種経験等の「7 年」を「6 年」に短縮  経管要件の経験のうち、他業種経験については、現在、7 年以上要することとしているが、これを6 年以上に短縮することとする。
あわせて、2の経験及び経営業務を補佐した経験についても、同様に6年以上とする。

これで経営管理責任者の要件を満たす人が増えることになります。それは建設業許可取得につながるほか、新たな営業所を開設しやすくなります。これを機会に知事許可から大臣許可に切り替える企業も増えていきそうです。

役員の給与(報酬)を最低賃金より低い金額に下げようとしているが、建設業許可や経営事項審査で問題は無いか?


質問

役員の給与(報酬)を最低賃金より低い金額に下げようとしているが、建設業許可や経営事項審査で問題は無いか?

回答

役員は雇用者で被雇用者ではないので最低賃金の規程は適用されず、基本的に最低賃金より低い金額(極端に言えばゼロ)でも構いません。ただし、建設業許可、経営事項審査について以下に記載していることを確認してください。

建設業許可について

建設業許可については経営管理責任者、専任技術者の常勤性の確認で以下の1又は2を確認することになっています。

  1. 健康保険被保険者証(申請時において有効なもの)+健康保険被保険者標準報酬決定通知書(直近年のもの)
    ※健康保険被保険者証が事業所名のない建設国保等の場合は、別途建設国保等の加入証明書も必要です。
  2. 住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用)+住民税特別徴収税額通知書(納税義務者用)

報酬を下げるということは健康保険にも加入していない場合が考えられます。その場合は2の住民税特別徴収税額通知書を提示することになります。報酬(給与)が低くても上記の1又は2を提示できれば大丈夫です。逆に提示できなければ常勤性の確認ができずに経営管理責任者、専任技術者として認められることが難しくなります。

※過去の実例として、常勤役員として無給(その人はだんなさんが会社員で本人はその扶養家族。父親が経営する建設会社の常勤役員だった)だったのですが、経営管理責任者、専任技術者として認められたケースがあります。

経営事項審査について

技術職員名簿に記載されている人の場合、審査基準日を基準として6か月を超える恒常的雇用関係及び常時雇用の確認が必要になります。

大阪府の場合、以下の書類で確認します。(2~4はいずれか一つ)

  1. 法人税確定申告書のうち「役員報酬手当等及び人件費の内訳」
    及び「決算報告書のうち一般管理費及び工事等原価報告書(報酬・給与・賃金額がわかるもの)
  2. 健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書(協会けんぽ以外の健康保険に加入している場合は、当該健康保険組合の標準報酬決定通知書)及び健康保険被保険者証(事業者名の記載があるもの)
  3. 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(本人交付分)
  4. 住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用及び納税義務者用(給与収入及び徴収額がわかるもの))
  5. 所得税源泉徴収簿等

さらに役員報酬額が一定の目安額(月額10万円)より低額の場合、該当者の直近の住民税課税証明書を確認します。

またW評点の「公認会計士等の数又は登録経理試験の合格者数」に含めた人の場合も同様です。

 

 

いわゆる「応援」や「人工出し」は工事経歴書や完成工事高に含めて構わないか?


質問

いわゆる「応援」や「人工出し」は工事経歴書や完成工事高に含めて構わないか?

回答

職人さん、技術者を1日当たりの単価を決めて現場へ派遣する「応援」や「人工出し」と呼ばれるものは残念ながら工事経歴書に書けませんし、完成工事高としても計上できません。いわゆる「請負契約」に限り、工事として認められ工事経歴書への記載、完成工事高への計上が可能となります。

これは経営事項審査だけでなく、建設業許可の取得について必要とされる経営管理責任者の経営経験の証明や、専任技術者の実務経験についても同じことがいえます。そのため、「応援」でいかに経験を積んでも経営管理責任者や専任技術者の実務経験には計上できませんのでご注意ください。