経営事項審査のY評点が0点ということはあり得るのでしょうか?


質問

経営事項審査のY評点が0点ということはあり得るのでしょうか?

回答

Y評点は8つの経営指標をもとに以下の計算式に当てはめて計算します。

経営状況点数(A) =-0.4650×(X1)-0.0508×(X2)+0.0264×(X3)+0.0277×(X4)+0.0011×(X5)+0.0089×(X6)+0.0818×(X7) +0.0172×(X8)+0.1906 (小数点第3位を四捨五入)

経営状況の評点(Y) = 167.3×A +583 (小数点第1位を四捨五)

このAにあたる計算式はX1~X8のそれぞれの最低点を当てはめると-4.72344となり、その場合のY評点は-207.232となります。マイナスの場合は一律ゼロとみなされます。

このようにY評点がゼロになるのはありえることです。

X1~X8についての説明は以下を参照してください。各指標の名称は詳細説明ページにリンクしています。

負荷抵抗力

記号 経営状況分析の指標 単位 算出式 上限
下限
点数UP
X1 純支払利息比率 % (支払利息-受取利息配当金)/売上高×100 5.1
-0.3
下げる
X2 負債回転期間 ヶ月 負債合計/(売上高÷12) 18.0
0.9
下げる

 

収益性・効率性

記号 経営状況分析の指標 単位 算出式 上限
下限
点数UP
X3 総資本売上総利益率 % 売上総利益/総資本(2期平均)×100 63.6
6.5
上げる
X4 売上高経常利益率 % 経常利益/売上高×100 5.1
-8.5
上げる

 

財務健全性

記号 経営状況分析の指標 単位 算出式 上限
下限
点数UP
X5 自己資本対固定資産比率 % 自己資本/固定資産×100 350.0
-76.5
上げる
X6 自己資本比率 % 自己資本/総資本×100 68.5
-68.6
上げる

 

絶対的力量

記号 経営状況分析の指標 単位 算出式 上限
下限
点数UP
x7 営業キャッシュフロー(絶対額) 億円 営業キャッシュフロー(二期平均)/1億 15.0
-10.0
上げる
x8 利益剰余金(絶対額) 億円 利益剰余金/1億 100.0
-3.0
上げる

役員の退職金に伴う特別損失と経営事項審査への影響について


質問

役員が退職する際に退職金を支払うのですが、高額になる予定で特別損失として計上するつもりです。赤字決算になる見込みですが経営事項審査への影響はどうなるでしょうか?

回答

財務の数値に係るところですので、経営事項審査ではY評点はもちろんX2評点にも関わってきます。

X2評点

X2評点は自己資本(純資産の部の合計)と平均利益額ですが、ここでいう平均利益額は営業利益+減価償却実施額で算出しますので影響しません。自己資本は赤字決算によって利益剰余金が減少するために減少してしまいます。
減少額が大きい場合、激変緩和措置といって2年平均の値を取れるようになっています。

仮に赤字決算によって自己資本が5,000万から3,000万に減ってしまったとします。

昨年度 自己資本5,000万円のX2の値: 334.5点 ⇒ P評点換算:50.175

今年度、激変緩和措置有なら自己資本は5,000万と3,000万の平均で4,000万となります。

激変緩和措置有の場合:4,000万円のX2の値: 327.5点 ⇒ P評点換算:49.125(1点の減少

激変緩和措置無の場合:3,000万円のX2の値: 319.5点 ⇒ P評点換算:47.925(3点の減少

Y評点

Y評点は下記の8つの指標で総合的に算出されます。自己資本や利益剰余金の減少によって影響を受ける指標を見ていきましょう。
※各項目名は指標の説明ページへリンクしています。

  1. 純支払利息比率(X1):影響なし
  2. 負債回転期間(X2):影響なし
  3. 総資本売上総利益率(X3):総資本の減少により値が向上
  4. 売上高経常利益率(X4):影響なし
  5. 自己資本対固定資産比率(X5):自己資本の減少により値が下降
  6. 自己資本比率(X6):自己資本の減少により下降
  7. 営業キャッシュフロー(絶対額)(X7):影響なし
  8. 利益剰余金(絶対額)(X8):利益剰余金の減少により値が下降

「具体的に○○点減少する」とは簡単には言えませんが、上記のケースを考えた場合にそう大きな変動はありません。

今回のような場合、退職金の額を検討するときに予想決算書を作成して点数シミュレーションを行うことをお勧めします。

ただしシミュレーションは簡単ではありません。行政書士事務所安田コンサルティングでは点数シミュレーションも行っております。お気軽にご相談ください。

設備投資を行う場合に自己資金か借入かで経営事項審査の評点にどんな影響があるか


質問

設備投資を行う場合に自己資金か借入かで経営事項審査の評点にどんな影響があるか。

回答

Y評点それぞれの項目でどう影響するか以下に記載します。

  1. 純支払利息比率 :借入の場合に悪化 自己資金では変化無し
    ※借入により新たな利息負担があるため
  2. 負債回転期間:借入の場合に悪化 自己資金では変化無し
    ※借入金増大のため
  3. 総資本売上総利益率:借入の場合に悪化 自己資金では変化無し
    ※借入の場合、総資本が増大。自己資金の場合、総資本変化無し
  4. 売上高経常利益率:借入の場合に悪化 自己資金では変化無し
    ※支払利息(営業外費用)の増大のため
  5. 自己資本対固定資産比率:どちらでも同じ
  6. 自己資本比率:借入の場合に悪化 自己資金では変化無し
    ※負債の割合が増大するため
  7. 営業キャッシュフロー:借入の場合に悪化 自己資金では変化無し
    ※利息負担分のみ経常利益が減少するため悪化
    ※営業キャッシュフローの計算式:経常利益+減価償却実施額±引当金増減額-法人税住民税及び事業税±売掛債権増減額±仕入債務増減額±棚卸資産増減額±受入金増減額
  8. 利益剰余金 (絶対額) :借入の場合に悪化 自己資金では変化無し
    ※利息負担にて利益圧迫と考えれば借入の場合が不利

以上です。やはり自己資金で調達したほうが経審の点数でも有利です。

赤字決算だと経営事項審査の点数はかなり悪くなるのでしょうか?


質問

赤字決算だった場合の経営事項審査に与える影響を教えて下さい。

回答

赤字決算ということで影響が考えられる項目を挙げます。

X1:完工高⇒おそらく前回より落ちていると推測されますので減点となります。
X2:自己資本額⇒赤字とのことで純資産が減額となりますので減点となります。
Y:収益性をあらわす売上高総利益率、売上高経常利益率は赤字とのことでもちろん減額となります。
また、自己資本比率や営業キャッシュフロー額などにも悪影響を及ぼすはずです。
Z:元請完成工事高も減額になっていれば減点となるはずです。

前回の決算と今回の分との差がわかりませんので具体的な減点幅はわかりません。
評点計算ができるシミュレーションソフトをお使いになったらどうでしょうか?

また、安田コンサルティングではお客様の要望に併せて点数シミュレーション、激変緩和措置の選択方法のアドバイスなどを実施しております。お気軽にご相談ください。